今回はマンチェスターシティの新機軸「カンセロロール」について書いていきたいと思います。
①かつての「名手」を思い出させる起用
現在プレミアリーグ連勝中で、2位との勝ち点差も大きく離しているマンチェスターシティですが、その要因の一つが今話題になっている「カンセロロール」です。
起用の仕方は、同じくグアルディオラ監督時によって言語化されたバイエルン時代の「アラバロール(偽サイドバック)」に似ていますが、カンセロロールはボランチの位置でカウンターのフィルターに留まることはなくライン間に現れてラストパス、フィニッシュに絡むなど、より攻撃的な役割になっています。
理由としてはカンセロ選手の特長である攻撃性能にあり、フィルターになるべき対人守備やスペースカバーが甘い分、ライン間でのボールの受け方や狭いスペースでの技術は他のサイドバックと比べて一線を画しています。
その姿はかつてバルセロナでグアルディオラ監督の元プレーした「名手」ダニエウ・アウベス選手に重なります。守備面や戦術面ではまだまだ追いつけていませんが、同監督の元さらに能力を伸ばしていくだろうと予想されます。
②満を持しての起用
ただ今さらながら思い出すとカンセロ選手のこのような起用は予め用意されていたことがわかります。
昨シーズンシティに加入したカンセロ選手は主に右サイドでタッチラインを攻め上がる役割を務めていましたが、サイドを起点とするマフレズとの共存が難しく(ベルナルド・シルバとの相性は良かったです)出場機会を十分得たとは言い難かったです。
しかし今シーズン、アーセナルとの試合(結果は1-0)でカンセロはサイドバック兼インサイドハーフ兼ウイングとしてプレー、その時は相手のマークの受け渡しの混乱を狙う役割で一時的なものであると思いましたが、その後も左サイドバックで同じような役割を担っていました。しかし決してその戦術が機能していたわけでは無く、特に攻撃時はビルドアップ時に限定させてデブライネの個人技に頼っていた感はありました。
その為守備は大幅に安定するものの攻撃力がダウンし、得点力不足に陥ります。しかしその状況を打開出来る選手達が登場してきました。
③「ストライカー」への覚醒
まずはセンターバックのストーンズ選手です。怪我や不調で近年は精彩を欠いていて開幕してしばらくはベンチ要員でしたが、徐々に試合で起用されるとルベン・ディアスとのコンビが冴えに冴えシティの「堅守」を支えています。特に前に積極的に出る守備は素晴らしく、カバーリングに長けたルベン・ディアスの存在もありその良さが存分に発揮されておりキャリア最高のパフォーマンスを見せています。シーズン前にルベン・ディアス、アケなどライバルが加入したのが大きな刺激になっていたようです。
また彼の存在によって違う持ち味を発揮できた選手がギュンドアン選手です。ドルトムント時代では飛び出しも積極的に行うセンターハーフでしたが、近年は驚異的なキープ力を生かし後ろからボールを散らし、カウンターのフィルター役になることが多かったですがストーンズ選手の好調により守備の不安が無くなりより前目にプレー出来るようになりました。
更に「攻撃の中心」であるデ・ブライネの怪我により得点力を他選手で補わなくてはならなくなり、ギュンドアン選手もプレーエリアを上げることになりました。そのおかげで持ち前の攻撃センスが開花、飛び出しやミドルシュートなど元々持っていた能力に加えて、ポジショニングやライン間での動きが劇的に向上。今や一時的とはいえ「ストライカー」への覚醒を果たしたとも言えます。彼らの活躍によりカンセロ選手も持ち前の攻撃能力を存分に発揮出来て、「カンセロロール」はシティの新規軸とも言える機能性を発揮しました。
このように点を線として考えるとグアルディオラ監督がいかに素晴らしい監督であることが改めて感じられます。バルセロナやバイエルンでも度々このような「逸話」を残しているので、アグエロやデ・ブライネが本格的に復帰した時に監督がどのような戦術を組むのか非常に楽しみです。
今後もグアルディオラ監督の采配に注目していきます。
では
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