今回はインテル移籍が決まったアルトゥーロ・ビダル選手について書いていきたいと思います。
①闘争心の塊
トサカのような髪型、いかついタトゥーと見た目からプレースタイルがわかる選手はそうはいません。まさにビダル選手の特長は「闘争心の塊」といえます。前線から相手を追いまわし激しいプレスやタックルでボールを刈り取った後、隙あらばゴールに飛び込むプレーは非常に効果的でチームに強度をもたらします。
しかしただがむしゃらに行っているわけではなくポジショニングやタイミングも適切でクレバーさもあります。特にポゼッション重視のバルセロナでは彼の存在は異質で、特にバルベルデ監督時にはインパクトプレーヤーとして重宝されました。
またユベントスではピルロの用心棒兼スコアラー、バイエルンではチアゴを的確にサポート、バルセロナではメッシの良き相棒役になるなど、他選手にとっても頼りがいのある選手でもあります。
②技術の拙さとスタミアの不安
しかし技術面では拙さが目立ち、サイドチェンジは上手いものの組み立て面での貢献はあまり期待出来ません。バルセロナでは度々ポゼッションを寸断してしまう場面もあり、批判の的になることもありました。
また年々「ガス欠」になる時間が早くなっており、スタミナ面の不安もあります。後半の半ばになると攻守の切り替えで遅れてしまい、無用なカードを貰う場面もしばしばあります。ただ「ピッチ全て」に顔を出していると言われたユベントス、バイエルン時代が異常なだけで数字的にも未だにチームでもトップクラスの走行距離を誇っています。
③監督好みの選手
ユップ・ハインケス、アントニオ・コンテ、ペップ・グアルディオラ、カルロ・アンチェロッティ、エルネスト・バルベルデ、数々の監督がビダル選手を重用してきました。
戦術理解能力が高くチームの為に「戦える」選手であり監督にとってこれ程頼れる選手は中々いません。
新天地でありインテルでも、かつての恩師コンテ監督が獲得を熱望していたように正に「監督好みの選手」として迎え入れました。コンテ監督得意の3-5-2のインサイドハーフとして暴れまわってくれることでしょう。
かつての運動量は流石に衰えたものの未だに世界屈指の強度をもつビダル選手。インテルでの活躍に期待しています。
では