今回はバイエルンミュンヘンに完全移籍が決まったレロイ・サネ選手について書いていきたいと思います。
①典型的なウインガー
「典型的なウインガー」ドイツのシャルケ04から移籍してきたころの印象です。
左利きのウインガーで、爆発的なスピードと高い左足のテクニックでサイドを縦に切り裂くプレースタイルで、ドリブルも緩急があり突破を防ぐのは容易ではありません。
特にトップスピードに乗った時は手に負えない状態で、細かいタッチも駆使してくるため高確率で守備陣は破綻してしまいます。
また左足のキックも多彩で強烈にニアを射抜くシュート、高速クロスなど強いボールをメインにふわっと上げるクロス、カットインした際に放つカーブをかけたシュートなど多岐に及びます。シティでは深い位置までサイドを抉ってマイナスのクロスが代名詞になっていました。
②マルチなウインガー
しかしそのプレースタイルは「単調」になりがちで、縦コースさえ切っていれば脅威は半減するというのが周知されていました。
成長のきっかけとなったのは同時期にクラブに加入したペップ・グアルディオラ監督で直線的なサネ選手のプレースタイルに斜めへの走り出し(ダイナゴラルラン)を加え、よりゴールに近い位置でのプレーを可能にしました。結果2017~2019年には二桁得点を挙げる等、マルチなウインガーとして成長しました。
しかし今季は前十字靭帯負傷で出番が激減。移籍話が持ち上がった最中の出来事でした。結局マフレズ、フォーデンに後塵を許し、自分をかねてから高く評価するバイエルンへ移籍する運びとなりました。
③右サイドでのプレー
反面課題はあります。右足の精度と頻度が低く、右サイドでのプレーがカットインに限定され、右ウイングでの起用はスポット的にならざるを得ません。
また守備意識もシティに移籍してからはかなり改善されたものの、時折集中力を欠く場面がありややムラがあります。また空中戦も苦手です。
バイエルンでは左ウイングが恐らく主戦場となりそうです。コマン、ニャブリ、ミュラーなどは両サイドをこなすことが出来るので十分共演は可能であると思われます。
レバンドフスキ、ミュラーなど経験豊富なアタッカーの存在は心強いですね。
1年越しのラブコールに答えたサネ選手。来シーズンの活躍に期待したいです。
では