今回は2024年3月10日に死去したいのまたむつみさんについて書いていきます。
①大人気シリーズのキャラデザインを担当
いのまたむつみさんを初めて知ったのは「テイルズ オブ デスティニー」でした。
FFの天野喜孝さんやドラクエの鳥山明さん、女神転生の金子一馬さん等、当時RPGのシリーズのキャラデザインは一人であることが多く、テイルズシリーズも藤島康介さん一人でいくものであったと思いました。
しかし「デスティニー」「エターニア」「デスティニー2」でいのまたさんが採用され、「シンフォニア」で藤島さんが担当。二人体制で臨むことが判り、次はどちらがデザインするかが話のネタになる等革新的な出来事であった記憶があります。
個人的にいのまたさんが描くキャラで魅力的なのはリオン(デスティニー)やレイス(エターニア)、ヴェイグ(リバース)等の「やや影を持つ青年(少年)」、そしてチャット(エターニア)、マオ(リバース)、ソフィ(グレイシス)に代表される「天真爛漫な少年少女」であり、その独特のデザイン性で多くの作品を彩っていました。
②数々の名作に関わる
またアニメ作品でもキャラデザインを行っており、個人的に印象的だったのが「ブレンパワード」。当時WOWOW初のオリジナルアニメ&総監督は「ガンダムシリーズ」で有名な富野由悠季氏ということで多くの話題を呼ぶことに。私もサッカー関係で加入して貰っていたので、非常に楽しみにしていたのが記憶にあります。
結果衝撃的なオープニングと癖のあるキャラ(主にジョナサン親子)、そして生々しい人間関係の描写で、ある意味忘れられない作品になりました。
また主にスパロボ関係で深く知るようになった「宇宙戦士バルディオス」「戦国魔神ゴーショーグン」「魔境伝説アクロバンチ」等の作画監督・原画を担当しており、「ガンダムSEED」シリーズのデザイン協力もおこなっており、数々の名作に関わられています。
③今後現れないであろう独特なタッチ
いのまたさんのタッチはかなり繊細で、キャラは少女漫画のように目が大きく(初めは少女漫画家だと思っていました。)独特です。正直個人的には馴染みのある画風とは言えませんでしたが、上記のような作品との出会いですっかり虜に。
正直次の「テイルズ」作品は「ベルセリア」のように再びデザインを手掛けてくれるものであると期待していましたが、残念なこととなってしまいました。
数々のキャラに命を吹き込み輝かせていた、いのまたむつみさん。心よりご冥福をお祈りいたします。
では