今回はチェルシー所属のエンゴロ・カンテ選手について書いていきたいと思います。
①驚異的な運動量と危機察知能力
2015-2016 レスター奇跡の優勝の立役者として有名になったカンテ選手ですが特筆すべきは驚異的な運動量と危機察知能力です。
90分を通してピッチの広範囲をカバーする運動量を持ち合わせており相手からするとピッチ上に二人いるかのような感覚になってしまいます。また体は小さいながらフィジカルや身体能力に秀で、掠め取るタックル、奪うタックル、インターセプトなどボール奪取のスペシャリストとしては世界屈指の実力を持っています。
危機察知能力に優れ、的確なポジショニングを取れるのは非常に大きく、フランス代表ではポグバを守備のタスクから解放し、チェルシーはジョルジーニョのサポート役として絶大な存在感を放っています。チームに一人はいて欲しい選手ですね。
②磨かれる攻撃能力
半面課題とされているのは組み立てと攻撃能力です。ボールを奪った後はセーフティに繋げるのは徹底されていますが、プレス耐性が強くなくパスがずれる傾向があります。また攻撃能力も課題があり、飛び出し・シュートのタイミングなどにやや物足りなさを感じます。
しかし昨シーズン、マウリツィオ・サッリ監督の元センターハーフで起用され、攻撃頻度が高まったことで磨かれた感じはします。しかし卓越した守備能力を持つ彼が自陣から離れることでフィルター能力が著しく下がり、失点を重ねました。
③一流の守備者
現状守備的な役割がベストですがボックストゥボックス型への可能性はあると思われます。ただコバチッチ、ジョルジーニョというプレーメーカーを要している為、フィルター役が必要なのは致し方がないと思います。
今後カンテ選手以上の守備能力を持つ選手が加入すれば攻撃時のタスクが増えるとは思いますが、現状いないため一流の守備者としてキャリアを築いていくと思われます。
地味な仕事ながら勝利に直結する働きを見せるカンテ選手。今後も見ていきたいです。
では