きちのうすめ雑記

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アウェーゴール廃止~エンターテインメントとしての重要性~【サッカー】

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今回は2021-22シーズンからUEFA主催の大会で適用される「アウェーゴール廃止」について書いていきます。

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UEFAは2021-22シーズンよりUEFA主催大会におけるアウェイゴール・ルールの廃止を発表しました。1965年に導入されて以降長きにわたって数々のドラマを生んでいましたが、賛否両論が常に存在しついに新シーズンに廃止されることとなりました。

 

①非常な決着方法

そもそもアウェーゴールルールの適用は1965年のチャンピオンズカップでの出来事がきっかけだと言われています。当時はホーム&アウェーの得点差で勝負が決まっていたのですが、同点の場合は中立地でのプレーオフが開催されていました。

しかし準々決勝のリヴァプールvsケルンではホーム&アウェー、更に中立地での引き分けで終わり、最後に勝負を決めたのは何とコイントスでした。

結果リヴァプールが準決勝に進み事になりますが、その決着方法は余りにも非情であるという事でより決着が付きやすいアウェーゴール方式を取ることなったらしいです。

そしてチャンピオンズリーグ、大会プレーオフを中心にアウェーゴールが重要な要素になりサッカーの魅力の一つになったと思います。

 

ホームアドバンテージの低下と中立地の使用

しかしそんな中「ホームアドバンテージの低下と中立地の使用」が状況を大きく変えました。

まずホームアドバンテージが低下したことが挙げられます。かつて移動距離(特にロシア)やピッチコンディション、そしてレフェリングが国ごとに大きく違っており勝敗を大きく決める要因になり得ました。しかし近年では移動環境の向上、ピッチサイズの標準化やスタジアムの整備、レフェリングの質向上などかつてのような圧倒的なホームアドバンテージを得ることは無くなり、かつて60パーセント以上あったホームチームの勝率は47パーセントまで落ち込みました。

さらにコロナ禍の影響で中立地での使用が多くなったのも大きく関係していると思います。2019-2020シーズンは1発勝負ではあったものの今後は中立地で2戦行わなければならない場合も増えてくると思われ、その際のホームorアウェーをどう決めるかも困難になってきます。

今の時代がアウェーゴール廃止を早めたのは間違いないでしょう。

 

③エンターテインメントとしての重要性

さらにアウェーゴールを「奪う」為のルールが「奪われない」為のルールになっていることが要因になっています。1戦目のホームチームはまずアウェーゴールを「奪われない」戦いに終始し、ホームで消極的な戦いをすることが少なくありません。それが「ゴールを奪うこと」が魅力であるはずのサッカーの楽しみを奪っているという事です。

反対派の方は「アウェーゴールを含めてのゲームプランを楽しむのがサッカーの醍醐味である」という意見は多いですが、近年新規ファン層取り込みに苦戦しているプロサッカーにとってはゴール減少は望まれるものはありません。特にライト層の方は何よりわかりやすいゴールを求める傾向があるので、この決定は理にかなっていると言えるでしょう。

しかし問題点は兎に角試合時間が長くなりそうなことです。同点時の決着方法が減ったことでただでさえ長い試合時間が余計に長くなってしまい、選手の負担が増えるのが心配な所です。更に現代人は時間に追われ90分じっくり見ることが出来なくなっているため、ファンの新規獲得も逆に難しくなってしまうのかも知れません。個人的にはVゴール方式がベスト、そして90分終了直後に即PK戦が良いかと思います。

 

賛否両論が渦巻くアウェーゴール廃止。実際どういう利点、欠点が浮き彫りになってくるのか注目していきたいです。

 

では