今回は今シーズンクラブ初のJ３昇格を決めた奈良クラブの戦いぶりの感想を書いていきます。
J3リーグ １勝１分１敗 ４得点３失点 勝ち点４ １０位
第1節 松本山雅FC戦
フォーメーション＆結果
試合の流れ＆感想
奈良クラブは前半相手のダブルボランチを抑えた守備4-4-2の4-3-3を採用していましたが、中々高い位置でボールを持つことが出来ず、深い位置までボールを持ち込まれます。
それでも守備で耐え抜きロングボールで活路を見出すも、コーナーキックの流れからアルナウが相手選手を突き飛ばしたとしてPKを取られると、小松にきっちり決められ失点。同点に追いつきたい奈良クラブは左サイドの嫁阪から決定機を作るも決めきれず、前半を終えます。
後半は山本を投入し積極的にボールを握ろうとするも、ビルドアップはサイドで詰まり中盤でのパスミスもあり中々ボールを前に運べずにいると、中盤のボールロストから村越に豪快にミドルを決められ2点差に。そのまま試合は終了し、Jリーグ参入後初勝利とはなりませんでした。
第2節 ヴァンラーレ八戸戦
フォーメーション＆結果
試合の流れ＆感想
奈良クラブは前節から可児をインサイドハーフに上げ堀内をアンカーで起用した守備4-4-4-2の4-3-3を採用。アルナウのサイドに振り分けるロングボールに活路を見出そうとします。しかし前半早々にスローインから相手にボールを繋がれ前澤に先制点を奪われます。
同点に追いつきたい奈良クラブですが両ウイングはボールを収めても孤立しておりセカンドボールが拾えず、さらにビルドアップも効果的な縦パスも通すことが出来ずに攻撃は散発的に。それでも左サイドから浅川がクロスに合わせるもオフサイド判定、リードを許したまま前半を終えます。
後半奈良クラブは寺島を投入、さらに前半途中で投入された酒井を中央に置きロングボールのターゲットにすると、セカンドボールを拾えるようになり徐々に押し込んでいきます。すると中盤でボールを奪取し嫁阪がグラウンダー性のクロスを放つと、浅川が見事に合わせクラブのJリーグ初ゴールを挙げ同点に。
その後も中盤のプレスが効果的に決まり攻勢に出るも得点は奪えずそのまま試合は終了。
Jリーグ初勝利はお預けになったものの初の勝ち点を得る事となりました。
第3節 AC長野パルセイロ戦
フォーメーション＆結果
試合の流れ＆感想
奈良クラブは前線に酒井を置き、左サイドバックに加藤を起用した守備4-4-2の4-3-3を採用。4-4-2の同サイド圧縮からのプレスからのショートカウンターと酒井、嫁阪に向けたロングボールからのセカンドボールを狙う戦い方を行っていました。
すると序盤から長野のビルドアップに守備が見事に嵌り危険なショートカウンターを繰り出していくと、アルナウのロングフィードのこぼれ球から抜け出した浅川のクロス性のボールがそのままゴールに入り、奈良が先制点を挙げます。
その後もサイドチェンジなどでチャンスを作られるも粘り強い守備で試合を引き締め前半を終えます。
後半も長野がボールを保持する状況が続きセットプレーからピンチを招くも耐え抜くと、高い位置からのボール奪取のクロスからのこぼれ球を山本が押し込み追加点。さらにサイドからボールを持った寺村がペナルティエリアに侵入すると左足を振り抜き、見事なゴールが決まり追加点。そして攻め込む長野の攻撃を上手くいなしそのまま試合終了。奈良クラブがJリーグ初勝利を挙げる事となりました。
総評
Jリーグ初参戦の3試合で初の勝ち点奪取＆初勝利と幸先のいいスタートを切ったと言えます。
特に
・4-4-2の同サイド圧縮の守備からのカウンター
・最終ラインのロングボールからのセカンドボール狙い
とリーグで通用する戦い方がある程度見えたのは好材料で、中々戦い方が安定せずに迷走するクラブが出がちな序盤戦でチームとしての形を作れたのは大きいと思います。
そんな中で大きいのはアルナウと酒井の存在。前者は正確なセーブ技術は勿論の事、ビルドアップの逃げ所や攻撃の起点になるキック精度の高さはチームの大きな武器となっており、後者はそのロングボールを収める基準点として機能し、セカンドトップの役割が得意な浅川の得点力を生かしています。
ただ気がかりなのはアンカーの人選で、可児、堀内共にダブルボランチやインサイドハーフが適任であるプレーを見せるので、彼らがアンカーとしてのプレーを見に付けるのかそれとも別選手を起用するかは今後のポイントとなりそうです。
昇格チームの大きな壁である初勝利を挙げ幸先の良いスタートを切った奈良クラブ。今後の戦いも非常に楽しみです。
では
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