今回はパリSGのポチェッティーノ監督の退任とガルティエ監督招聘について書いていきます。
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①リーグの覇権奪回は達成したものの
2021-2022シーズンのパリSGはリーグでは圧倒的な力を示し優勝を果たし覇権奪回は達成したものの、チャンピオンズリーグでは決勝トーナメント1回戦でレアルマドリードに信じられない逆転負けを喫しベスト16止まり。開幕前にはドンナルンマ、メッシ、ハキミ、ワイナルドゥム等超大型補強を敢行していたので非難が殺到。34節のランス戦では優勝を決めながらもスタジアムにブーイングが鳴り響く異常事態になり、シーズン終了後にポチェッティーノ監督は退任。
メッシが加入しパリが必要とされているビルドアップの整備は行えなかったもののプレスのデザインはしっかり行えていたことから(特にチャンピオンズリーグ)、彼が出来ることはきちんと行っており、自身の哲学を変えながらも何とかチームを纏めようとしていた姿勢も見受けられ、結果的にはクラブに振り回された形となってしまいました。
ただ他クラブからの評価は未だ高く(むしろ同情の声が多いです。)、受け入れ先には困らないと思われます。
②堅守速攻でリーグアンを席巻
そして代わりに就任したのはクリストフ・ガルティエ監督。2009-2017までのサンテティエンヌでの指揮が評価されると、2017-2018シーズンから率いたリールではビエルサ監督の後釜として就任した初年度こそ17位と苦戦しましたが、堅守速攻をベースとしたシンプルで堅実な戦い方で就任4年目には見事優勝を果たしました。
しかし今シーズンはマンネリを恐れてニースに就任。終盤に失速するもリーグ戦は5位、フランスカップでは準優勝と見事に結果を残すと、オフにその実績を買われ1500万€の違約金でパリの監督に就任。
悲願のチャンピオンズリーグ優勝を果たす為に手腕を振るうことになりました。
③余りにも高すぎる評価基準
ただパリでの指揮は困難を極めると思われます。
まずガルティエ監督はこれまでビッグクラブを率いたのは2000年のマルセイユのみで、より巨大な組織とエゴが渦巻くパリでのマネジメント力は未知数です。
特に新しく就任するであろうSD(前任者のレオナルドSDは幾度となく監督と対立していました。)との関係は重要で、選手の取捨選択も含めてしっかりと自身の意見が反映される組織を作っていきたい所です。
そして何より評価基準が高すぎるのが問題です。
現状パリはリーグ優勝はマスト、そしてチャンピオンズリーグでは最低でもベスト4進出をしないと失敗と言われる程評価基準が高くなっています。
特にチャンピオンズリーグでは相手(今回のように決勝トーナメントで強豪と当たる可能性がある)の巡りあわせ、そしてベスト8以上では戦力が拮抗している為、運を引き寄せることも重要となっています。
そんな中、チャンピオンズリーグの指揮の経験が少なく、尚且つ前任者と同様ビルドアップの構築が得意ではないガルティエ監督の苦戦が予想され、またエンバぺ、メッシ、ネイマール(残留するかどうかは分かりませんが)のマネジメント(上からの圧力も含めて)で板挟みにあう可能性があり、先行きは不安しかありません。
ただ、リーグアンを知り尽くし、国内最高峰の指揮官であるガルティエ監督。何とか頑張って欲しいです。
余りにも高いハードルを設けているパリ。今シーズンのような自滅が無いことを願います。
では
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