今回はワールドカップ予選ヒストリーを日本代表中心に書いていきたいと思います。
最終回は「2018年 ロシアW杯」です。
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主な布陣
①指揮官の交代
2014年ブラジルW杯に惨敗した日本はW杯での経験がある監督を望み、メキシコ代表として2回(2002年、2010年)W杯で指揮したアギーレ監督を招聘。しかしアギーレ監督は2010-2011シーズンに率いたサラゴサでリーガ残留をかけた試合での八百長疑惑が発覚し、2015アジアカップ(結果はベスト8)後に契約解除されます。
そして次に就任したのは2014年ブラジルW杯でアルジェリア代表を率いて、同国史上初のベスト16に導いたハリルホジッチ監督を招聘。代表監督に求められたW杯での実績と経験は申し分なく、そのサッカーが魅力的であった為当時は非常に期待されました。
②強烈な哲学とパーソナリティー
しかしハリルホジッチ監督は「縦に速い攻撃とデュエル」を徹底する強烈な哲学と、ぶつかり合いもいとわない強烈なパーソナリティーを持っていました。
過去にはクラブ幹部と何度も対立し辞任に追い込まれる等不安要素もあり、実際日本代表でも「俊敏性を生かすのであればショートカウンターを採用すべき」と主張し推し進め、一部の主力選手との軋轢も生まれることとなります。
そして最終予選の初戦のUAE戦に1-2で敗戦。過去5大会のアジア予選で初戦を落としたチームは全て敗退に追い込まれていたことから「W杯出場確立0%」と騒がれることに。
それでも経験豊富で地力にも勝っていたチームはサウジアラビア、オーストラリアと同居する厳しいグループでしっかりと勝利を重ねます。特に原口と久保裕也の活躍は目覚ましく、前者は4試合連続ゴール、後者は共有力の高さを生かし攻守の中心として抜群の存在感を発揮。そしてオーストラリア戦では井手口の見事なミドルもあり1試合を残してW杯出場を確定。新戦力も台頭し、このまま本選に向かうことになると誰もが思っていました。
③まさかの解任劇
しかしW直前に日本サッカー協会はハリルホジッチ監督を解任。理由は田嶋会長によると「コミュニケーション不足」とのことらしいですが、
・2016年に会長に就任した田嶋会長による自身の地盤固めの為(ハリルホジッチ監督は対立派閥であった原氏や霜田技術委員長が招聘に尽力していました。)
・前述したような協会との不和や選手との不和(主に本田や香川、岡崎)
等が主な理由と噂されていました。しかし後述した選手との不和はそれほどまでに影響はないかと思われます(選手が監督の人事権を持つことはほぼ無いと思われます。)ので、結局は協会の権力争いが大きく絡んでいたと考えられます。
当然ハリルホジッチ監督は納得がいかず協会を度々批判。当然他の監督にもその話は知られており、田嶋会長時では実質外国人監督招聘は難しくなったと言えるでしょう。
後任は五輪代表監督で「マイアミの奇跡」を経験し、ガンバ大阪の黄金期を築き上げた西野朗監督が就任。ドタバタの中W杯本選を迎えることとなりました。
今の日本代表を取り巻く空気(閉鎖的・排他的)を感じたのはこの頃で、そこから代表は謎のキャッチフレーズ「ジャパンズウェイ」の元、独自の道を歩むことになります。
では
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