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ヤン・オブラク~際立った準備力とセービング技術~【特集】

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今回はアトレティコマドリード所属のヤン・オブラク選手について書いていきたいと思います。

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Getty Images

経歴

オブラク選手は2009年にスロベニアオリンピアリュブリャナでプロデビュー。そのデビュー年で正ゴールキーパーとして活躍すると、翌年ポルトガルベンフィカに移籍します。しかしベンフィカではレンタル移籍を繰り返し、定位置を掴んだのは2013-2014シーズン。デビュー戦となったポルト戦でのクラシコ、そしてヨーロッパリーグでの活躍があり一躍有名になると、2014年にスペインのアトレティコマドリードに移籍します。移籍金は1600万€、チェルシーに移籍したクルトワの後釜としての働きが期待されました。

kichitan.hatenablog.com

 

しかしデビュー前に負傷しモジャに正ゴールキーパーを譲ることとなります。それでも復帰後はレギュラーを掴むと、翌年からは絶対的な守護神として君臨。

その後はリーガ優勝1回、ヨーロッパリーグ1回、そしてラ・リーガの優秀なゴールキーパーに送られるサモラ賞を5度獲得する等(2015-2016,2016-2017,2017-2018,2018-2019,2020-2021)世界最高峰のゴールキーパーとして活躍。今シーズンは守備陣が崩れているアトレティコにおいて一人奮闘する活躍を見せ、チームの土台を支えています。

 

①際立った準備力とセービング技術

オブラク選手の特長は「際立った準備力とセービング技術」です。

準備力が非常に高く、あらゆるシュートにも即座に反応できるような体勢を取れます。特に1対1での落ち着きは尋常では無く、時間がかかればかかるほど相手アタッカーの選択肢を奪ってしまいます。そしてセーブした後の起き上がりも素早く的確で、常に先の選択を見通した想定が出来ていることがわかります。その為ミスが少なく、非常に安定したプレーを年間通して行うことが出来ます。1対1でゴールされた際(先日の久保選手のゴール)や、ミスで珍しがられるのは彼ぐらいしかないでしょう。

またセービング技術も高く、難しいシュートも難なく止めてしまいます。またファンブルも少なく的確にシュートを処理する技術も持ち合わせており(握力の強さもあるのかも知れません)彼から点を取るのは至難の業であると言えます。

足元の技術は際立ったものは無いものの一定以上の技術は持っており、難なくビルドアップに対応出来ます。

 

②冷静なコーチングと抜群の存在感

また冷静なコーチングも大きな武器です。

アトレティコが堅守を誇るのはシメオネ監督の守備戦術のお陰であるとは言われますがゴールキーパーコーチングによるものも大きく、常に冷静で的確な声を掛けられるオブラク選手は打ってつけの選手と言えます。特に血の気が多い近年のアトレティコの守備陣を見れば、彼の冷静さはより一層引き立ちます。

またその存在感も圧倒で、正に「最後の砦」として君臨しており、数多くの相手アタッカーが何度も絶望を味わわされています。

 

③国際舞台への高い壁

ただそんなオブラク選手に足りないのは国際舞台での活躍です。スロベニア代表は2000年以降出場出来たのは2002年W杯、2010年W杯、ユーロ2000と近年主な国際舞台に出場出来ていません。タレントもハンダノビッチインテル)や日本でもお馴染みのノヴァコビッチ、ビルサ(元キエーボ)、イリチッチ(アタランタ)等タレントは随所にいるも欧州の高い壁に阻まれています。

オブラク選手も代表に定着した2012年以降国際大会の出場は無くチームもプレーオフにすら進めず、苦しいチーム事情になっています。

 

世界でも有数のゴールキーパーでありながら国際舞台には縁がないオブラク選手。一度でも大舞台で活躍している姿を見てみたい所です。

 

では

 

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