今回はキエーボ・ヴェローナの破産について書いていきます。
キエーボと言えばやはり2000年前半の「ミラクル・キエーボ」が思い出されます。元々ヴェローナを拠点としたチームはエラス・ヴェローナの方が有名で、キエーボはヴェローナの地区名の一つに過ぎず、実績も比べものになりませんでした。(1984-1985シーズンに奇跡とも言えるセリエA優勝を果たしています。)
しかしキエーボは初のセリエA昇格を果たした2001-2002シーズンに驚きの躍進。デルネーリ監督が推し進めた4-4-2システムが見事に機能。かつてセリエAを席巻したサッキ監督のACミランのようなハイラインからのショートカウンターは威力抜群で、サイドアタッカーも絡むその攻撃サッカーは他チームを大いに苦しめました。
当時の選手もDFリーダーのダンナ、司令塔のコリーニ、ダイナモのペッロッタ、ハイタワーのコラーディ等無名ながらも特徴的な選手が多く、見ていて非常に魅力的なチームでした。
さらに凄いのはその後6シーズンに渡ってセリエAに留まれたことで、ワールドクラスは皆無ながらも「終わった」と評された選手(ジェペス、ペッロッタ等)、若手の選手(バルザーリ、レグロタッリーエ等)を中心に低予算で好チームを作る手腕は「プロビンチャーレの模範」として国内外から高い評価を受けることとなります。
②優良クラブに影を差す不正会計
そんな「品行方正」を地で行く優良クラブであったキエーボですが、そこに影を差す事件が起こります。
2018-2019シーズンの途中でキエーボはチェゼーナ(2018年に破産)との選手取引で約2500万€の架空の売却益を得たと虚偽の申請を行い、セリエA残留に関しての財政面の問題をクリアしようとしていました。
しかしその不正会計が発覚したことによりクラブは「勝ち点3の剥奪」と「会長の3カ月職務停止」処分が下されます。またその「軽すぎる処分」もカンペデッリ会長のしたたかさ(処分確定を逃れる為延期を申し出て昨シーズンからの勝ち点剥奪→降格処分を逃れることに成功しました。)が目立ち、好青年で通っていた名物会長もすっかり策略家と化していました。
ただそのシーズンは結局2勝しか挙げられずセリエBへ降格。そして7月26日、財政難によりセリエDに降格することとなりました。
③17年間の「軌跡」は色あせない
不正疑惑、そして財政難。近年のキエーボはクラブの名声に泥を塗るような出来事が起き、結局は「破産」という結末に至ってしまいました。いかにセリエAという舞台に立ち続けるのが困難かが分かる出来事となっています。
しかしセリエAでの17年間の「軌跡」は色あせないもので、昇格したての衝撃的なサッカーから維持するための創意工夫は他多くの中小クラブに勇気と知恵を与えたと思います。過去フィオレンティーナ、ナポリ、パルマ等名だたるクラブが破産して再出発を強いられています。
規模が小さいキエーボは上記に挙げたクラブのような華麗な返り咲きは難しいと思われますが、再び「ミラクル」を起こしセリエAの舞台に帰ってくることを願っています。
では
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