負ければ終わりの決勝トーナメント。1発勝負は何が起こるかわからないとは言え、「個」は日本代表の方が上なのでしっかりと勝っていきたい所です。
ということで先日行われたU-24日本vsU-24ニュージーランドの感想です。
日本の布陣&結果
①対日本対策
日本は右サイドバックに出場停止の酒井の代わりに橋岡、左には旗手を起用した守備時4-4-1-1の4-2-3-1を採用。一方ニュージーランドは守備時5-3-2の3-5-2を採用していました。
試合は日本がボールを保持する展開になりますが、ニュージーランドは対日本対策をしっかりと取っていました。2トップにしてとりセンターバックの球出しを阻害して日本のビルドアップを苦しくさせると、3バックでポゼッションするので1-1で縦関係になる日本代表の前線の守備を無効化させることに成功していました。
一方日本はやはり崩しの型が無いので5バックに苦しみ、中盤の奪取からや個の剥がしにより少ない決定機を作りますが決めきれず、酒井が抜けた右サイドは橋岡の頑張りはありましたがどうしても連動性に欠け攻撃が停滞します。そして攻撃の組み立てが上手く行かないことで高さが強みの相手にロングボールが増え、苦しい状況のまま前半を終えます。
②ベスト4に
後半は序盤ニュージーランドが3バックの要であるリードが交代するアクシデントが発生。システムを4-3-1-2に変更し日本にとっては都合がいい状況になります。
しかし日本は上田、中山を投入しますが中山は不慣れなサイドに張る役割を強いられ左の攻撃が停滞。そしてビルドアップは変えてこないので苦しんだままで少ない決定機も上田が決めきれず試合は延長に入ります。
延長では三笘、板倉を投入しますが三笘はコンディションが悪いのか果敢な仕掛けは息をひそめ、田中碧不在によるゲームメイク力低下でよりロングボールに頼る結果に。試合はPK戦に突入します。
そしてPK戦では谷が2本目のPKを止め3本目は枠を外れます。一方日本は全て決めており最後は吉田がきっちり決め勝利。ベスト4に進むこととなりました。
③リーダーシップを遺憾なく発揮
日本は戦術の修正を行えず終始ニュージーランドの土台で戦うことを強いられました。まずビルドアップの阻害により攻撃の組み立てが上手く行かなくなると、ただでさえ個人頼みな5バックの崩しは機会自体が減ることに。それでも堂安、久保を中心に決定機は作っていたのは凄いところですが、、、。
そして後半は途中でニュージーランドが4バックになったことで楽になったかと思えば逆に苦しむ展開に。ニュージーランド守備陣の不安定さを考えるとビルドアップの型を変えるだけでも決定機が増えたとは思います。
延長では三笘を投入するもサポートが少なく(連携が構築されている田中、旗手はベンチへ、、、)個で突破するにもキレが無くコンディションの悪さを露呈するだけでした。
相手の対応に対しての対応が出来ず、更に状況を悪化させる采配を振るった森保監督は何とか踏ん張って戦っていた選手に感謝すべきでしょう。
そんな中特に気を吐いたのは吉田と谷です。吉田は連戦で疲れが溜まっているのかミスもありましたが気迫の守備で試合を引き締めるとPK戦では最後のキッカーも務め、そのリーダーシップを遺憾なく発揮。そして谷は相手のロングボール戦術も何とか対応しPK戦では1本止め一躍ヒーローに。この二人の活躍が無ければ日本の勝利は無かったと思われます。ただ次は富安が累積警告で出場停止。余計にこの二人に対する負担が増えそうで心配です。
次は苦しみながらもその力を示してきた優勝候補のスペイン代表。前回の戦いは個では十分に通用していたので、戦術面での日本対策をしてこないことを願うばかりです。
では
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