「ELマスター」エメリ監督を要するビジャレアルと圧倒的なタレント力を誇るマンチェスターユナイテッドの決勝、楽しみです。
ということで先日行われたEL決勝ビジャレアルvsマンチェスターユナイテッドの感想です。
両チームのスタメン&結果
①流れを変えたのはセットプレー
ビジャレアルは決勝も引き続きルジをGKに起用した4-4-2を採用。2トップがボランチを押さえブロックを組むカウンターを繰り出してきました。
一方ユナイテッドはマグワイアが間に合わず欠場し、バイリーを代役として起用した4-2-3-1を採用していました。
試合はユナイテッドがボールを保持する流れになりますが、ブルーノがゲームから消され上手く攻撃を構築することが出来ません。マクトミネイが降りてビルドアップに参加し安定させるもののその後のパスコースが生まれずコンパクトなビジャレアル守備陣に抑えられ散発的な攻撃に終始します。
一方ビジャレアルはサイドハーフがサイドバックについていく守備的なアプローチを取っていましたが、ユナイテッドのハイプレスに苦しみ前線にボールが運べない状況が続きます。
流れを変えたのはビジャレアルで、セットプレーからジェラール・モレノが見事に合わせ先制します。
攻勢に出たいユナイテッドでしたが、カバーニの動き出し、ポグバのサイドチェンジを生かすことが出来ず前半を終えます。
②初のヨーロッパリーグを制覇
後半はお互い変わらない状況でしたが、コーナーキックのこぼれ球をカバーニが押し込み見事に同点に追いつきます。
ユナイテッドは更に攻勢に出ますが、ビジャレアルはコクラン、モイ・ゴメス、パコ・アルカセルを投入し先手を取ると徐々に運動量が落ちているユナイテッドを押し返していきます。しかし試合は決着が付かず延長戦へ突入します。
延長になるとこれまで全く動かなかったスールシャール監督が思い出したかのように選手交代を行い、フレッジを延長前半、一挙4人を後半終了直前に交代させます。しかし当然流れは変わらず試合はPK戦に突入します。
そしてお互い決め続けた11人目、キーパーのデヘアのシュートをルジが見事にセーブし、ビジャレアルが初のヨーロッパリーグを制覇しました。
①ELマスター
「ELマスター」エメリ監督にとってはしてやったりの1戦だったと思われます。守備的なアプローチでユナイテッドの苦手なボール保持を行わせ、キーマンであるブルーノを試合から消す。相手を徹底研究した成果であったと思われます。そして選手交代も先手先手で行い、終始試合をコントロールしPK戦での勝利とは言え素晴らしいゲームプランを練ってきたなと思いました。
一方スールシャール監督はどんなゲームプランで用意してきたのかが見えませんでした。後半はセットプレーから点を取ったもののコンディションが明らかに悪かったラッシュフォードをフル出場、そしてフレッジを投入したのは延長前半、ポグバが右サイドにポジションを取ったのはガス欠寸前でした。そして思い出したかのように4人を一気に投入、PK戦を考えた交代かと思われますが彼らの持ち味を生かしたとは到底言えず、誰もが得をしない交代となってしまいました。タレント力は遥かに上回っているだけに監督の采配で負けてしまった感は強く感じました。
決してビッグクラブとは言えない小さな田舎町のクラブが欧州カップ戦を制覇。だからサッカーは面白いんです。
では
![]() |
教えないスキル ~ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術~(小学館新書)【電子書籍】[ 佐伯夕利子 ]
|
![]() |
マンチェスターユナイテッド ZNE ジャケット リアルレッド 【adidas|アディダス】クラブチームウェアー61395-gn4757
|