今回はワールドカップ予選ヒストリーを書いていきたいと思います。
10回目は「2014年 ボスニアヘルツェゴビナ代表 」です。
主な選手&布陣
①異例の体制
ボスニア・ヘルツェゴビナ代表は1992年からユーゴスラビアから独立を宣言しましたが、1995年まで紛争により国際舞台への復帰が遅れていました。
サッカー界も例外ではなく、W杯の予選ではフランス大会から、ユーロ予選は2000年のオランダ・ベルギー大会からとなっています。
ただ歴史的に他民族国家であるが故の弊害も出てきてしまいます。代表チームはボシュニャク人、クロアチア人(1998年から)、セルビア人(2001年から)から構成されていましたが、協会は代表チームに公平性を持たせるため、同協会はそれぞれの民族から代表者を選出し、会長職を与えるという体制を取ってきていました。
ただその異例の体制をFIFA、UEFAが問題視し、期間内に解決させないと出場停止処分にするという警告を発しました。実際処分は行われますが、その時組織されたのは日本代表の監督も務めていたオシム氏を座長に据えた正常化委員会でした。
彼らは会長職を1人とする制度改革を発表したことで事態は収束し処分が解け、ユーロ2012ではプレーオフに進出する躍進を果たします(ポルトガルに敗戦)。
その躍進もあり初の国際舞台の出場も大いに期待された予選となりました。
②タレント揃いの集団
またタレントにも恵まれており、
ベコビッチ(ストーク)
スパヒッチ(レバークーゼン)
コラシナツ(シャルケ)
ピアニッチ(ローマ)
ルリッチ(ラツィオ)
ジェコ(マンチェスターシティ)
等5大リーグのトップクラブで活躍する選手も多く、「個」に関して歴代最強メンバーとも言えました。そんな中予選ではギリシャ、スロバキアなど曲者は多いものの本命不在のグループに組み込まれます。
③初のW杯出場
そして始まった予選、チームはジェコ、ピアニッチを中心にした自慢の攻撃陣が爆発します。特にジェコはエースとして申し分ない活躍を披露し、リヒテンシュタイン戦ではハットトリックを決める大活躍を果たします。結局グループ最高得点の30得点をマークしギリシャを抑え首位突破し、W杯初出場を果たしました。
そして迎えた本選はアルゼンチン、ナイジェリア代表に敗れ早々に予選敗退にはなったものの、イラン代表に勝利し歴史的な1勝を挙げることが出来ました。
本選はやや残念な結果になったものの、国の情勢が不安定な中何とか立て直し目標であったW杯初出場を見事決めたこのチームは、称賛に値すると思いました。
では
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(ナイキ) NIKE/18/19ローマ/ホーム/ジェコ/半袖/スポンサー付/18/19セリエAバッジ付/919020-677
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