今回はPAOKサロニカ移籍が決定した香川真司選手について書いていきたいと思います。
経歴
香川選手は2006年にセレッソ大阪に入団、2007年にJ2でプロデビューを果たします。その後J2で衝撃的な活躍を果たし、2009年のJ2得点王に輝くとクラブのJ1昇格に貢献、J1でも主力として活躍します。
しかしJ1挑戦は半年で終わり、2010-2011シーズンにドイツの強豪ドルトムントに移籍。ユルゲン・クロップ監督(現リヴァプール)にその才能を見出されると、ゲッツェ、バリオス、グロイスクロイツと共に攻撃ユニットを形成。怪我によりリーグは18試合出場に終わるも、9シーズンぶりのブンデスリーガ優勝に貢献します。
そして翌2011-2012シーズンはブンデスリーガを席巻する働きを披露。リーグ連覇、DFBポカール優勝の国内2冠を果たし、リーグの年間ベストイレブンに選出されました。
その後”サー”アレックス・ファーガソン監督に見出されイングランドの名門マンチェスターユナイテッドに移籍。1年目は怪我で不完全燃焼、2年目は監督交代による冷遇と上手くいかず、2014-2015シーズンに再びドルトムントに帰ってきます。
ドルトムントではクロップ監督、トゥヘル監督の元では主力として起用されましたが徐々に若手にシフト変更を行われ、ファブレ監督の元では完全に構想外に。2019年冬にトルコのベジクタシュ、翌シーズンはスペインのサラゴサでプレーします。
そして今シーズンは開幕から所属先がありませんでしたが、2021年1月27日PAOKサロニカへの移籍が決定しました。
日本代表では2008年に平成生まれの選手として初の代表選出をされ、2014年、2018年の2度のW杯に出場しています。(2010年はリザーブメンバーとして選出)
①狭い場所でのテクニック
香川選手の特長は「狭い場所でのテクニック」です。サッカーで最も攻防の激しいバイタルエリアでのテクニックに優れ、シュートへのトラップ、細かいタッチで密集地帯をスルスルっと突破できるテクニックを持ち合わせています。
特にフォワードのリターンパスの受け方は「芸術的」とも言えるほどの精度を誇り、フィジカル的にも厳しいドイツやイングランドでも得点を量産できる大きな武器となっています。
またシュートテクニックも高く、両足でゴールの隅を狙うコントロールシュートやループシュートなどバリエーションも豊かです。
②突破できるタイプではない
しかし「個」で突破出来るタイプでは無いので、サイドで張る役割を課されると持ち味が半減してしまいます。日本代表やユナイテッドでは本田やルーニーが居た為に左サイドで起用されていましたが、縦突破やカットインが無く中央へ侵入してからのコンビネーションにプレーが限られてしますので良さが消されていました。やはりインサイドハーフやトップ下などより中央で起用するのが活躍してくれるでしょう。
またどうしてもフィジカル的な弱さがあるので、守備ブロックに組み込まれた時のプレスの強度や切り替えの速さは物足りない所はあります。
③起用法次第ではまだまだ
次の移籍先であるPAOKサロニカはリーグ優勝3回、カップ優勝7回を誇るギリシャ1部リーグの強豪です。オリンピアコスという「1強」がいるものの昨シーズンは2位、2018-2019シーズンには優勝を果たしています。今シーズンは現時点ではオリンピアコスが独走状態にありますが、AEKアテネやパナシナイコス、アリスとチャンピオンズリーグ出場権を争っています。
パブロ・ガルシア監督は香川選手をトップ下や左ウイングで起用していこうとしていますが今はエジプト代表のワルダ、セルビア代表のジブコビッチ、オーストリア代表のムルクなど実力者がしひしめいている為、激しい競争が予想されます。
新天地で活躍して日本代表に返り咲けるか。香川選手の挑戦が始まりました。
では
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価格:1,320円 |