今回はリヴァプール所属のジョーダン・ヘンダーソン選手について書いていきたいと思います。
経歴
ヘンダーソン選手はサンダーランドで2008年にプレミアデビューし、すぐにコベントリーにレンタル移籍するものの、戻ってきた2009-2010シーズンからは主力としてサンダーランドで2シーズンプレーします。
その後2011年にリヴァプールに移籍、中盤の全ポジションをこなす「便利屋」として数多くの試合に出場しますが、翌2012-2013シーズンに就任したロジャーズ監督に戦力外通告を受ける等、今のように絶対的な存在ではありませんでした。
しかし地道にキャリアを積み重ねていくと、2015-2016シーズンは「レジェンド」ジェラードの後継者としてキャプテンに就任される程、チームからの信頼を得ることとなります。
そしてクロップ監督が就任した2016-2017シーズンからもチームの中心選手としてチャンピオンズリーグ制覇とプレミアリーグ優勝に大きく貢献。今や「理想のキャプテン」として世界中から称賛される存在となっている選手です。
①高い守備能力と広い展開力
ヘンダーソン選手の特長は「高い守備能力と広い展開力」です。元々ボックストゥボックスタイプの選手で、今でもそういうプレーを見せますが基本的には守備で持ち味を発揮する選手です。非常に高い守備能力を誇っており、当たりが激しいと言われるプレミアリーグでも当たり負けしないフィジカルを生かし、激しいボディコンタクトと読みを生かしたインターセプトでボールを奪い取っていきます。
特に危機察知能力は高く、豊富な運動量を持ち合わせておりカバー範囲も広いです。
また右足から放たれるキックはとても精度が高く、特に左右に振り分けるタッチダウンパスは抜群の精度を誇ります。
そのカバーリング能力と広い展開を生かして、最近はセンターバックとしてもプレー、新たな境地を切り開いています。
②ザ・キャプテン
そしてヘンダーソン選手は「ザ・キャプテン」と呼ばれる程のリーダーシップを持っています。非常に気遣いに溢れた性格で、練習態度やメディアとの受け答えも非常に的確です。新加入選手にも積極的に声をかけるなどコミュニケーション能力も高く、最近では南野選手へコメントなどが印象に残ります。
リヴァプールの優勝時にはララーナ選手などが涙ながらヘンダーソン選手の素晴らしさを語っている場面があります。
この求心力は戦力外同然からレギュラーを奪った反発力、向上し続けようとするメンタルが他の選手に響いているからだと思います。最近ではしっくりと行かなかったアンカー起用もこなせるようになり、更なる進化を見せています。
③黒子役に徹する
イングランド代表では2010年に代表デビューを果たしましたが、2014年のW杯ではメンバーに選ばれるもののレギュラーでは起用されず、ユーロ2016でもサブメンバーの一人で、クラブと違い代表ではイマイチ結果を残せませんでした。
しかし転機が訪れたのは2018年のW杯で、アンカーでレギュラーとしてプレーし評価を高めると2020年にはイングランド年間最優秀選手を受賞しました。
今も4-3-3システムの右インサイドハーフ兼アンカーのレギュラークラスとして代表でプレーしています。
戦力外から不動のキャプテンに上り詰めたヘンダーソン選手。今後もリヴァプール、イングランド代表を引っ張っていく選手として活躍してくれるでしょう。
では