今回はヘタフェ移籍が決まった久保建英選手について書いていきたいと思います。
今回は改訂版です。
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経歴
久保選手は天才サッカー少年として注目され2011年にバルセロナの下部組織ラ・マシアに入団、スペインに渡ります。スペインでも順調にキャリアを積み重ねていきますが、バルセロナがFIFAから18歳未満の外国人選手獲得・登録違反による制裁措置を受けた為、日本に帰国。FC東京に入団しトップチームデビューを果たします。
その後横浜F・マリノスのレンタル移籍を含み3シーズンの間日本でプレーしますが、その特大の才能をビッグクラブが放っておくわけがなく、2019年にかつて在籍していたバルセロナのライバル、レアルマドリードに移籍します。
しかしレアルマドリードではジダン監督の目に留まることは無く、マジョルカにレンタル移籍します。当初はベンチスタートが続きますが徐々にチームでも存在感を発揮、後半はレギュラーとして活躍します。
そして再びレアルマドリードに戻りレンタル先を探すことになりますが、ヨーロッパカップ戦を戦えるビジャレアルに入団。しかし出番は限定的で最近は試合に出ることすら出来ない状況になり、ヘタフェ入団に至りました。
①ビジャレアル退団の要因
前述したビジャレアル退団ですが以前書いた内容(システム変更、契約条項)に加えて、要因は大きく2つあります。
まず「目に見える結果(数字)を残せなかったこと」です。今シーズンのエメリ監督はリーグは主力、カップ戦はサブ組を主に使っています。そんな中久保選手はカップ戦では結果は残すもののリーグでは無得点。限られた時間で結果を残すことは出来ませんでした。一方同ポジションのジェラール・モレノは9得点、チュクウェゼも1得点ながらゴールを挙げていることから、ただでさえ厳しかった久保選手の立場が余計に危なくなったのは確かです。
また「結果を残した若手の台頭」も大きかったです。センターフォワードのニーニョ、左ウイングのピノは両者ともビジャレアルユース出身者であり、その彼らが結果を残すことにより「外様」である久保選手の出場機会減は必然だったと思います。
また最後の希望であったインサイドハーフも、モイ・ゴメスに起用の目途が立ち、 ワトフォードのキャプーを獲得したことで芽は無くなり、退団することとなりました。
②ヘタフェでの役割と求められるもの
新天地であるヘタフェは4-4-2をベースにしたアグレッシブなプレッシングサッカーを行っていますが、得点力不足に悩まされセットプレーとミドルシュートぐらいしか得点源がありません。そこで様々な攻撃バリエーションを持ち、チームの攻撃に変化を加えられる久保選手に白羽の矢が立った形となりました。
恐らく右サイドアタッカーやセカンドトップとしての起用が濃厚で、現状ヘタフェに少ないカットインからの攻撃やインナーラップなどからの崩しが期待されるでしょう。
またバルセロナで同僚だったククレジャ、マジョルカでチームメイトだったクチョ・エルナンデスの存在も大きくチームに馴染むのも速そうです。レンタル先のレアルマドリードと同じマドリード州に本拠地を構えるのも環境面でもプラスになるでしょう。
③目に見える結果を
反面気がかりな所はヘタフェのサッカーが「インテンシティー中心」であることです。守備意識は高いものの、切り替え時のスプリントやフィジカル的なぶつかり合いに分が悪い久保選手はかなり適応には苦労しそうです。
また昨シーズンのマジョルカと同様カウンターベースである為、そもそもボールを触れる機会自体が少ないです。さらに僅か半年のレンタルなので、早急に見える結果を出さないとベンチを温めたままシーズン終了も有り得ます。より数字にこだわったプレーが必要になるでしょう。
新たな挑戦に向かった久保選手。クオリティは間違いない選手なので「結果」に期待したいです。
では