今回は主要欧州リーグの2020~2021シーズン、上位定着を狙う新勢力のチームについて書いていきたいと思います。
3回目は「ビジャレアル」です。
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①「チーム編成」の素晴らしさ
ビジャレアルは「チームの編成」に長けたクラブであると思います。元来育成に長けたクラブでサンティ・カソルラ、ブルーノ・ソリアーノなどの名手を輩出してきた実績があり、今シーズンもパウ・トーレス、マリオ・ガスパール、マヌ・トリゲロス、ジェラール・モレノなど数多くの実力者を輩出しています。
ただそれ以上に凄いと思うのは、国内外から自らが目指すサッカーを体現する選手を揃える「編成力」であると思います。ビッグクラブへのステップアップだけでなく「失格」の烙印を押された選手、キャリアの晩年を過ごそうとしている選手を分け隔てなく獲得して、内容のあるサッカーを展開しています。
前者ではリケルメやフォルラン、後者ではピレス、ラウール・アルビオルなどが当てはまり、いずれも素晴らしい活躍をしています。
②内容と結果の両立
また「内容と結果の両立」を常に目指しているチームであり、攻撃サッカーを好むファンの方にとっては非常に好感の持てるクラブです。過去怪我人の続出や過密日程で組織が全く機能せず2部に降格した苦い記憶もありますが、常に攻撃サッカーも求める姿勢は多くの選手、監督を引き付ける要因になります。
「日本の至宝」久保建英がこのクラブを選んだ際、多くの識者が賛辞を送っていたのも理解できます。クオリティの高いタレントを保持できるほどの財力も有しており、基本的に静かな町でマスコミに追いかけられることもない、サッカーを行う上でこれほど理想的な環境はないでしょう。
③コンスタントに欧州カップ戦に
今シーズンは華やかさはやや欠けるものの、堅実なサッカーで上位陣に食い込んでいます。エメリ監督の采配も交代策はやや疑問が残るものの、上手くバランスの取れたサッカーを展開しており、チャンピオンズリーグ出場権も十分狙える状態にあります。
このようにコンスタントに欧州カップ戦に参加できる強さを維持できるのも、クラブの魅力であると思います。
また粒ぞろいなタレントには非常に魅力があり、フィジカルと技術の高さを持ち合わせるジェラール・モレノ、「ザ・司令塔」パレホ、戦術理解力が高く気の利いたプレーが出来るモイ・ゴメスなど見ていて飽きない選手が多いです。
中小クラブで最も難しい「強さの維持」を続けているビジャレアル。今年も「イエロー・サブマリン旋風」(カディスも含めて)を引き起こしてくれるのでしょうか、楽しみです。
では