その小さい体から繰り出すパンチ力溢れる打撃。見ていて惚れ惚れしていました。
今回は退団が決まった阪神タイガースの上本博紀選手について書いていきたいと思います。
①久しぶりの生え抜き内野手
上本選手は2008年ドラフト3位で早稲田大学から入団。当時ショートを守っていた大学の先輩、鳥谷選手との将来的な二遊間を形成することが期待されました。
最初の1年は2軍で過ごすものの2010年からは徐々に試合出場が増えてきます。特に注目されたのはその盗塁・走塁技術と意外性のある打撃でした。2012年には13盗塁を決め、若手の突き上げが殆ど無かった野手陣で唯一といっていい存在でした。
ただシーズンオフにはチームはアメリカから西岡選手を獲得し、強力過ぎるライバルを迎えることになりました。しかしその中でも活躍を期待されましたが、、、。
②怪我との闘い
それ以降は正に「怪我との闘い」でした。
2013年WBC開幕直前に行われた強化試合でスタメンを張りましたが、打球を追った際左翼手の伊藤選手と交錯、左足首の靭帯損傷の大怪我をしてしまいます。結局2013年は1軍25試合に留まります。
翌年2014年は選手会会長になるとともに初の開幕1軍入りを果たします。そして西岡選手が重傷を負ったことで出番が回り、自己最多の131試合に出場。機動力が乏しいチームの中、半分近い数字の盗塁数(20)を記録するなど途中離脱はあったものの規定打席に到達。飛躍の年となりました。
しかし2015年はシーズンを通して怪我に悩まされます。結局108試合の出場に留まり前半には深刻な打撃不振に陥るなど軒並み数字を落としてしまいます。
そして2016年、金本新監督の元レギュラー争いを繰り広げますが大和選手に敗れさらに腰痛が悪化するなど出場機会が激減してしまいます。
勝負の2017年でしたがオープン戦から絶好調。二塁手のレギュラーとして活躍します。巨人戦で頭部死球を受け心配しましたが無事でほっとした記憶があります。
③下からの突き上げ
しかし下からの突き上げがついにやってきます。糸原選手の存在です。2017年には試合数は少ないものの監督の評価は高く将来的な内野手に軸として期待されていました。当時は遊撃手としての起用でしたが、2018年絶好調の中負った大怪我(左膝前十字靭帯損傷)の間に二塁手のポジションに定着。
2019年には復帰するものの手術の影響は大きく感じ、自己最低の記録を出してしまいます。続く2020年も不振から抜け出せず、糸原選手が骨折など離脱した際も植田選手、北条選手との競争にも勝てずそのままシーズンを待たずに構想外を伝えられました。
今後は現役続行を希望しているようです。
独特の打撃フォームとシャイなキャラクターで愛された上本選手。新天地では怪我無く過ごしていくことを願っています。
では