今回は主要欧州リーグの2020~2021シーズン序盤のインパクトチームについて書いていきたいと思います。
順位はもちろんのこと、戦術、内容でインパクトを残したチーム中心で書いていきます。
5回目は「ACミラン」です。
①存在感
4年ぶりにミラノダービーを制し開幕4連勝を果たしたミランですが、やはりあの選手の存在感が際立っていました。ズラタン・イブラヒモビッチ、2ゴールを挙げインテルDF陣を圧倒し続けたこのFWの存在はミランの上位進出に欠かせないものとなっています。また彼が欠場した際もレオン、レビッチの活躍(レビッチは離脱してしまいましたが、、、)できっちり勝ち星を挙げる等、イブラ依存も確実に無くなりつつあります。
最終的にプラスαのような存在になればセリエA制覇も夢では無いのですが、、、難しいですね。
②守備の整備
しかしこの躍進の要因は守備にあると思います。4試合で喫した失点は僅か1(4節現在)鉄壁の守備陣を誇っています。
特にロマニョーリが離脱したセンターバックで奮闘したガッビア、彼を支えてDF陣を統率したケアー、守護神ドンナルンマの活躍は素晴らしく、危ない場面は散見するも安定した組織的な守備を披露していました。また前の守備もイブラヒモビッチは最低限しか参加しないものの、ケシエを中心とした強度の高い守備を見せています。
何より昨シーズンより練度の高い守備を見せており、同サイド圧縮も非常にスムーズに行われている守備は中々綻びを見せません。
守備の整備と安定はスタートダッシュの大きな要素になっています。
③攻撃の整備
また攻撃陣も大幅に整理された印象があります。チャルハノールは昨シーズン後半の勢いそのままに正確なキックと豊富な運動量でゲームを作れば、レオンの突破、レビッチの力強さ、イブラヒモビッチの圧倒的なキープ力とテクニックで次々とチャンスを作り出しています。
またサイドバックの攻撃参加も見過ごしてはいけません。テオ・エルナンデス、カラブリアは内外使い分ける攻撃参加でバランスの良い攻撃を可能とし、攻撃が詰まることがあまりありません。チャルハノールのサポートも的確です。
所謂5レーンが整備されてきているのは大きいと思います。
攻守共に安定感が格段に増したACミラン。トナーリ、サーレマーケルス、コロンボなど若手選手の奮起次第でもありますが、古豪復活の狼煙を上げるにはこれ以上ないスタートを切れたと思います。
では