今回は主要欧州リーグの2020~2021シーズン序盤のインパクトチームについて書いていきたいと思います。
順位はもちろんのこと、戦術、内容でインパクトを残したチーム中心で書いていきます。
3回目は「リーズ」です。
①名勝負を連発
リヴァプール、フルハム戦はオープンな打ち合いになり、シェフィールドとシティ戦はロースコアながら高度な戦術合戦と、今やプレミアリーグで最も注目されるチームの一つになっています。
正直流石にビエルサ監督でも選手のクオリティを考慮するとリヴァプール、シティ相手には分が悪いと考えていましたが、勝てなかったもののほぼ互角の内容で乗り切り(むしろ勝ってもおかしく無いような内容です)良いスタートダッシュを切れたのは大きいかったと思います。
特に対シティ戦では個人的に過去見た中でも最高峰の試合だった2011-2012シーズンのバルセロナvsビルバオの試合にも引けを取らない名勝負でした。感覚的には「違うスポーツをしていると錯覚したビルバオ」と「現代サッカーにアンチテーゼを突き付けたリーズ」といった所です。
対シティ戦はサッカーファンの方は是非見て欲しい試合ですね。
②ビエルサ監督の準備力
現在リヴァプール、シティ相手に「ワールドクラス不在の選手層」で「真っ向勝負」で「勝とうとする」監督は世界を見渡してもビエルサ監督ぐらいしかいません。何人もの名将が称賛するもの理解出来ます。
この序盤で感じているのはビエルサ監督の準備力です。元々恐ろしいぐらい準備してくる監督ですがこの序盤で余計に際立っています。基本マンマーク主体での守備ですが毎試合非常に細かく調整されており相手の弱点を浮き彫りにさせます。
リヴァプール戦だけでも、ファン・ダイクのプレス耐性が意外に低いことや、右サイドの守備問題が露呈されていました。
相手を丸裸にするビエルサ監督の準備力は今後も他チームにとって大きな脅威となってくるでしょう。
③選手の疲弊
ただこのスタートダッシュは選手の頑張りを抜いては語れません。ビエルサ監督のサッカーは非常に組織的で機能的な反面、頭と身体の消耗が激しいサッカーです。
また練習も強度が高く、一時は「マーダーボール」とも呼ばれていました。ただ素晴らしい内容と結果をもたらせる為、選手達は付いていけます。
しかしフィジカルコンディションが落ちるとそうはいきません。ビエルサ監督のチームはほぼ例外なく「息切れ期間」が発生します。過密日程が問題になっているプレミアリーグでいかにその息切れ期間を短くするかが勝負になってくるでしょう。その点カップ戦に敗退していることは結果的に追い風になるかもしれません。
これからも様々な好ゲームを繰り広げてくれるであろうリーズ。非常に楽しみです。
では