今回は惜しまれつつ引退した内田篤人選手について書いていきたいと思います。
①「味方を生かせる」サイドバック
内田選手の特長は高いアジリティと判断力です。世界最高レベルのアタッカーとも互角にやり合える高いアジリティを持ち合わせており、粘り強く激しい守備でチャンスの芽を摘みます。リベリーを封じ込んだバイエルン戦は印象に残ります。
またプレーの判断力が素晴らしくオーバーラップのタイミングが的確です。ドリブルで突破するタイプではなくコンビネーションで崩すタイプの選手ですが、パスのタイミング、角度が取れているので味方は非常にプレーしやすいと思います。
あまり世界でもいない「味方を生かせる」サイドバックと言えました。
②怪我との闘い
名門鹿島アントラーズでクラブ初の高卒ルーキーでスタメンを果たし、Jリーグベストイレブンに2年連続で選ばれドイツの名門シャルケ04に移籍、チャンピオンズリーグで活躍する等、内田選手のキャリアは華々しいものでした。
しかしそこに付きまとうのは「怪我との闘い」でした。シャルケ入団数年はは右太ももの肉離れ等、細かい怪我で離脱。出場した試合は質の高い動きを見せていたものの、フルシーズンで戦えたシーズンはありませんでした。
そして2014年ブラジルW杯直前におった膝の怪我から始まったコンディション不良です。2015年には膝蓋腱も負傷し約2年復帰出来ませんでした。
ウニオン・ベルリンを経て2018年に鹿島に復帰しましたが終ぞ膝のコンディションが戻ることは無く引退することとなりました。
本当にキャリアを通して怪我に泣かされた選手です。
③惜しまれる引退
しかし内田選手の登場は日本のサイドバック像を大きく変えました。その激しくもクレバーなプレーは、今まで運動量とアップダウンの多さで勝負する「頑張り屋」のイメージが強いサイドバックの概念を変えました。そのプレーは日本だけではなくドイツでも注目され、2012-2013シーズンはブンデスリーガでのベストイレブンにも選ばれています。特にファルファンとのコンビは阿吽の呼吸で相手DFをキリキリ舞にさせていました。
32歳での惜しまれる引退。内田選手のセカンドキャリアにも注目していきたいです。
15年間本当にお疲れ様でした。
では