今回は迫ってきた決勝戦バイエルンvsパリSGのプレビューを書いていきたいと思います。
①サイドバックの強度
中止期間もありましたが、2020年引分すらない全勝を挙げているバイエルンは現在世界最強といっても過言ではありません。特にトランジション時の動き出しが速く的確で、ポゼッション時でも常に引き出す&裏抜けの関係を作り出すなど5レーンのバランスが徹底され恐ろしいほどの安定感を誇ります。決勝でも布陣は変わらないと思いますが、対パリ用戦術は徹底されると思います。
気になる点と言えばサイドバックの裏です。パリにはエンバぺ、ディ・マリアという世界最高峰のアタッカーを要しています。対応するアルフォンソ・デイビス、キミッヒには相当なリスク管理が必要となっておりいかに彼らの攻撃力を削ぐかがキーポイントになってくると思います。
②守護神の不在
やっと決勝進出を果たしたパリSGですがドリブルで一人、二人剥がせるネイマール、ディ・マリアの好調は心強い限りで攻撃陣は不安は無さそうです。恐らく3トップで中央、サイド共に起点を作るカウンター戦術を採用しそうです。
しかし守備陣には不安があります。守護神ナバスが怪我で不在、ゲイエが負傷で出場が微妙と離脱者の存在は大きいです。問題はその穴を埋めきれておらず、ゲイエの代役のパレデスはタイプが異なりエレーラの献身性で何とかしのいでおり、リコはハイレベルなGKですがナバスのような超絶セーブは流石に出来ません。この穴をいかに埋めるかがトゥヘル監督の腕の見せどころではあります。
③最終的には「個」
トゥヘル監督とフリック監督。戦術家と知られる二人の戦いは非常に楽しみです。引き出しが多く複数を使い分けるトゥヘル監督に対して、フリック監督はオーソドックスながら攻守において細部に渡って洗練されており、非常にバランスが取れている印象です。しかし共通しているのは選手の「個」を重視し引き出そうとしていることで、実際イカルディやミュラーなど昨シーズン不振に喘いでいた選手達を見事復活させています。
そんな中最終的に決まりそうなのはやはり「個」の力であると思います。戦術合戦で膠着していく状況を破るプレイヤー、その出現を楽しみにしていきたいです。
では