「実際、最大の失望はロジャーズだ。彼のトレーニングは楽しかったけど、関係は悲惨なものだった。」
リヴァプール最大の補強失敗とされたマリオ・バロテッリ選手の言葉です。ロジャース監督共々懐かしいですね。
今回は30年ぶりにリーグ優勝を果たしたリヴァプールが優勝出来た要因について書いていきたいと思います。
一つ目はコチラ↓↓
二つ目は補強戦略です。
リヴァプールはジョージ・ジレットとトム・ヒックスの経営失敗により多額の負債抱えていました。しかし2010年秋に「フェンウェイ・スポーツ・グループ(以後FSG)」に買収されます。オーナーのジョン・ヘンリーはMLBのレッドソックスのオーナーも務めており、統計学的に選手を客観的に分析する「セイバーメトリクス」を用いて成功した実績があり、信奉者であるダミアン・コモリをSDに任命し導入を進めていきます。
しかし「静」の要素が強いベースボールと「動」の要素が強いフットボールの違いは大きく、データを踏まえて獲得した
・スチュワート・ダウニング(一試合に30回以上「クロス」を上げる)
・アンディ・キャロル(ペナルティエリア内において40回以上ヘディング等でコーナー キックやクロスに合わせる)
・チャーリー・アダム(ファイナル・サードで12回以上のボールの回収をする)
はまるで活躍出来ず、ルイス・スアレス等ごく一部の選手が活躍するに留まりました。
ダミアン・コモリは2012年に退任することになりますが、きっかけに挙げていたジョーダン・ヘンダーソンの獲得が結果クラブに数多くのトロフィーをもたらすことになるのは皮肉ですね。
②合議制
2012年のロジャース監督就任においてクラブは「移籍委員会」を設け、監督を含め話し合う合議制を採ります。
しかしこの制度は監督と委員会の戦略のズレが生じ、望まない選手を獲得する両者の関係は2015年に破綻してしまいます。
一説によれば
・ロブレン、ララーナ、ミルナー、ベンテケはロジャース監督が望んだ選手
ということになっています。
一貫性のない補強が結果を残すことが出来るはずもなくチームは不安定な成績に終わります。2013-2014シーズンの2位は非常に惜しかったですが、、、。
更に主力のスアレス、スターリングを放出しチームは危機的状況に陥ります。
③現場の意向を汲む強化戦略
2015-2016シーズン途中のクロップ監督就任後チームの補強戦略も劇的に変化します。強化責任者に分析に長けたマイケル・エドワーズが就任し、より現場の意向を汲む強化戦略を立てていきます。それにより活躍する確度の高い選手が加入するようになり、徐々に主力が定着&活躍するようになります。
また優先度の高い補強には大金を惜しまず投入し、ファン・ダイク、アリソン等は市場価格を大幅に超えた移籍金で加入しています。
2016年以降の補強を見ると
・2016 マティプ、ワイナルドゥム、マネ
・2017 ロバートソン、チェンバレン、サラー
・2018 アリソン、ファン・ダイク、ファビーニョ、ナビ・ケイタ、シャキリ
など現在の主力が多数在籍しています。南野も入って欲しいです。
「トライ&エラー」を繰り返し改善されていった補強戦略。リヴァプールの優勝の大きな要因の一つだと思います。
では